CO2 私の光軸調整。

#1

私の光軸調整の方法について、自分なりの勝手な考えで、これまでやってきたことを書いてみることにします。光軸調整キットは使わず、用意したデータで出力調整しながら行います。試してみる方はあくまで自己責任で行ってください。
第1章
第1ミラー(レーザー管のすぐ前の鏡)の位置と角度がすべての始まり。
第1ミラーの役割は、「光軸を隔壁の穴の中央を貫通させることと、光軸をy軸レールと平行に導く」ことです。
レーザー管から出た光が第1ミラーで反射された後、隔壁の丸い穴の中央を通過するように、第1ミラーの位置と角度を調整します。角度調整だけでは不十分です。また、レザー管の照射方向と取り付け位置を調整する必要もあります。
レーザー管の傾きは、水冷用の水の循環が行われる程度に水平であればいいと考えます。光軸調整の意味では水平や本体との平行は全く関係ないと考えます。
第1ミラーの中央にあたるかは、まったく気にしなくてもよい。直径5mm程度の光軸が鏡のどこかで反射され、上記を満たせばOKと考えます。
マニュアルでは、所定の正しい位置に取り付けたレーザー管と第1ミラーについて、水平や、中央部の説明がありますが、要は、上記の結果が満たされるように調整する必要があります。
具体的方法
step1
隔壁の穴に厚紙(はがきぐらいの厚さ)をマスキングテープで貼りふさぎます。
調整1.dxfデータを実行します。出力は弱く 1000,20,1 ぐらいかな?2回照射します。
厚紙の穴の中央に小さな焦げができるようになるまで、第1ミラーの位置と角度を調整します。
紙が燃えないように出力を調整してください。
step2
隔壁穴の中央を通過するようになると、所定の位置に取り付けた第2ミラーの前に厚紙をマスキングテープで貼り付けます。第2ミラーと平行に光軸に対して斜めになります。
同様に、調整1.dxfのデータ(ダウンロードしてください)を照射します。この時、x軸レールが原点付近で最初の位置で1回、手前に移動して1回の計2回照射します。このとき、第2ミラー前の厚紙にできた1回目の焦げに、2回目の焦げが同心円状に広がれば、調整okです。すなわち、x軸レールが動いても、鏡の同じ位置に照射されていることになり、y軸レールに光軸が平行になっているといえます。
ずれていれば、第1ミラーの角度を動かします。
step3
再び、step1、step2を繰り返し調整します
隔壁穴中央突破と、同心円が実現すると、設計通りの光軸が実現します。すなわち、「隔壁穴の中央を貫通する、y軸レールに平行な光軸」となっているはずです。

調整1.dxf (118.3 KB)

第1ミラーの調整は、その後の調整に大きくかかわります。10回から20回ぐらいこのテストをすれば、それなりに理想の光軸に近づいていきます。この根気強さが、レーザーカッターに命を吹き込むことになります。くれぐれも火事にならないように!

調整1.dxfの照射で、同心円ができる状態になると、y軸レールとの平行が調整できたことになります。
隔壁穴の左右にずれる場合は、第1ミラーのマウントの位置を動かす必要があります。
隔壁穴の上下にずれる場合は、レーザー管の第一ミラーの照射位置を変えるため、レーザー管の角度を変える必要があります。

第2ミラーが正しい位置に取り付けられていれば、第2ミラーの中央付近に光軸が照射されているはずです。ずれていれば、調整の必要がありますが、それは第2章で行うことにします。

繰り返しになりますが、鏡の調整は、取り付け位置の調整と角度の調整(上下及び左右)の両方で行うことになりますね。角度については、微調整のねじがついているので慣れればコツがわかってきますが、位置調整は組み立て時のアバウトなままで微調整ができないので、これが調整のネックになるところと思います。
メーカー様においては、組み立て時に所定の位置にミラーベースとレーザー管が正しくセットされるような改良をお考えいただくとありがたいと思います。

#2

第2章 第2ミラーの調整
第2ミラーの役割は「x軸レールと平行な光軸にするとともに、第3ミラーの中央に照射する光軸」にすることです。
前章で、第1ミラーで反射された光軸は、第2ミラーの中央に照射されると書きましたが、実は、そのことより、第3ミラーの中央に照射されることを優先します。そのことが満たされれば、第2ミラーの中央への照射はこだわる必要はないと考えます。
具体的調整方法
step1
第2ミラーで反射された光軸をx軸レールと平行に調整する。
まず、第3ミラーのマウントに厚紙をマスキングテープで固定し、光軸に垂直になるようにスクリーンをつくる。
この厚紙に調整2.dxfファイルのデータを実行しレーザーを照射させる。調整2のデータは、ヘッド(レンズがついている部分)がX=0とX=600で短い時間照射するようになっている。
ヘッドの移動に伴い、厚紙のスクリーンに前章と同様に同心円ができれば、x軸レールに平行であることが確認できる。2回の照射でずれが生じている場合は、第2ミラーの角度を調整する。
step2
スクリーンをはずし、第3ミラーの前に厚紙をマスキングテープで固定し、第3ミラーの中央に照射されているか確認する。第3ミラーは下方に向かっているので確認できにくいが、大きくずれていないか確認する。上下については、隔壁の穴の中央を通過したあと、xy軸レールと平行で導かれていれば問題ないと考えられます。
左右については、第2ミラーの位置を平行移動させることによって調整できます。このとき、光軸は第2ミラーの中央から外れることになりますが、何ら問題ないと考えます。

繰り返しになりますが、光軸が、x軸レールと平行であることと、第3ミラーのほぼ中央(ほぼしか確認できない)に照射されるように第2ミラーを調整します。
第3ミラーは角度は調整できますが、マウントの位置を調整することができません。したがって、第2ミラーの位置で調整を行います。

調整2.dxf (118.2 KB)

step3
同心円と第3ミラーへの照射ポイントの調整ができたら、調整2のデータを、ステージ手前(y=400mm程度の位置)で試して、同様にずれがないか確認しておきます。
step2とstep3で同様の結果が出ない場合は、第1ミラーの調整がよろしくない。すなわちy軸レールとの平行がずれているということになりますね。

この時の挫折感を何度も味わいました。めげずにがんばりましょう。ここが山場ですね。
いよいよ最終章へ続く。

#3

第3章 第3ミラーの調整
第3ミラーの役割は「レンズを垂直に通過する光軸に反射させる」ことです。レンズの中央を通過させることではないと考えています。
マニュアルでは、レンズの中央に光軸がくるように調整するように書いていたと思うのですが、私はこれは間違いと考えています。これは、第3ミラーの中央に光軸が照射されていれば、レンズの中央を通せば、レンズを垂直に貫く光軸となりますが、前章で書いたように、第3ミラーの中央に光軸を当てるという調整は大変困難です。第3ミラーの中央からずれている位置からレンズ中央を通過させると、光軸は垂直からずれることになり、切断面に傾きが生じてしまうと考えるからです。

レンズの中央を通過させなくてもよいのかという質問には、そのとおりと答えたいと思います。凸レンズに照射される平行な光は、焦点に像を結びます。したがって、中央からずれても、レンズの焦点に集まることになります。
ただし、レンズに傾いて入力した光は傾いて出ていくので傾きは補正されません。
したがって、レンズを垂直に、すなわち、ステージに垂直になる光軸に調整する必要があると考えます。

具体的な調整方法
step1
レンズに垂直な光軸が、レンズの中央を通過するのがベストなのですから、まず、レンズの上に厚紙を置き、前章の調整2のデータで、レンズの中央に照射されるように、第3ミラーの角度をとりあえず調整します。第3ミラーは、角度調整だけで、マウントの位置調整はできません。
step2
レンズを通過する光軸が垂直であるかは、部材を実際にカットして確認します。
レンズを通過した光軸が、レンズの中央真下で焦点を結べば垂直であるといえます。このことを確認するのに、切断時は部材の切断部分すなわち焦点で強い光が出ます。その光は、レンズの下面で反射して、部材に円の光の輪をつくります。出力を大きくしたとき顕著に出ます。
その輪の中心と、切断部分(焦点)が同一であれば、レンズの中央真下で焦点が結ばれていることになります。ずれていれば、垂直に貫通していないことになります。このずれを見ながら、第3ミラーの角度を調整します。


この調整により、レンズの中央を通らないとしても問題ないと考えます。
そんなのはいやだと思う方は、もう一度第1ミラーの調整となりますね。
裏技として、こんなのもあります。

このようにして私は調整していますが、今のところ、絶好調です。この機会に出会えてものつくりの世界でとても楽しませてもらっています。
マニュアルに反することをいくつか書きましたがスタッフのみなさまどうぞお許しください。より良い改善のための考察としてご検証いただけたら幸いです。

#4

この度は光軸調整についての考察を公開いただきありがとうございます。
開発スタッフにもフィードバックしたところ、
とても理にかなった調整方法ですが1点注意点があるとのことでした。

それは、光軸調整を行う上でPC操作によるレーザー照射をしないでいただきたい、ということです。
光軸調整時にはミラーの角度を調整できていないため、あらぬ方向にレーザーが照射される恐れがあり、PC操作によるレーザー照射ですと、何かトラブルが合ったときにレーザーの照射をすぐに止めづらいため、電源ボタンまたは光軸調整用ボタンを使用していただきたいです。

また、手動で軸を動かすと傾く恐れがあるため、PCで軸を動かすのは理にかなっていますが、
光軸調整時のレーザー照射に関しては、上記の点から事故が起きる可能性があるため、手動で行っていただきたいです。

その他の点については Ino様のおっしゃるとおりかと思われます。
弊社でも、よりわかりやすい光軸調整の方法をユーザーの皆様にご提示できるよう、マニュアルの整備を進めております。
Ino様の考察を参考にさせていただき、より組み立てやすいマニュアル・製品を目指していきますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

#5

サポート様
さっそくのご検証ありがとうございます。危惧されてます通り、紙に照射して焦げを作るというのは、燃え出すことと紙一重です。まして、調整できていないところで、レーザーの照射はどちらにいくか不確定でとても危険ですね。
反面、パソコンによる照射は、正確な位置での照射、パワー調整が微妙に可能、モータで動かすため、手動よりはブレが少ないという利点もあります。また、短時間一定量の照射の設定も可能です。
ここで、述べた方法は、あくまでも、最終調整としての微調整のためのものとして書いてみました。
それと、消炎ノズルのないところで紙に照射するのですから、必ず、扉のハンドルを握って行います。過剰に照射されることがあれば、すぐにふたを開け、レーザーの出力を止めます。蓋は、安全レバーのはたらきとなります。

光軸調整には、私も随分悩みました。結局、レーザー管の位置設定と方向がすべての出発になると思うのですが、なにせガラス製品のため、製品の形状にもばらつきが生じ、設置方法もひととおりにいかないものと思います。そのことをどう乗り越えるかというのが第一関門になると思います。私は、前述したように隔壁の穴の中心を基準点としました。
CO2が工作機械として生かされるのはこの光軸調整にあるはずです。この関門を乗り越えないと、落胆してしまうのではないかと思います。私も最初はそう感じた一人です。ずいぶん悩みました。

そこで、光軸調整についていくつか考えた方法をさらに書いてみます。
その1
レーザー通過位置の基準(設計図がどこかに公開されていましたね)になる印を、本体の枠フレームやケース側板のうらのあちこちに入れておくというのはいかがでしょうか、この印とレンズ前にできた焦げをもとに、実際のレーザーの光軸のずれを目視で確認しようという考えです。
特に、第1ミラー反射後の第2ミラーへの光軸に対するy軸方向の位置の合印と高さ合わせ(Z軸)の合印があれば、調整が容易で精度が高まると思います。
その2
最終微調整確認として、レンズをはずし、ステージのレンズ取付位置の真下に水平に平面鏡を置き、短時間レーザー照射させて、平面鏡で光軸を逆戻りさせて、レーザー管発射口前に設置した厚紙に帰ってくれば、XYZ軸と光軸の平行が確認できると考えました。焦げのずれは、各軸の鏡の方向のずれとしてあらわれると考えます。
照射により、厚紙にはレーザー発射で穴が開くので、その周りに、反射して戻ってきたレーザーが少し広がって同心円状に焦げができればOKです。長い光路になりますので、かなり正確な調整が可能と考えます。z軸方向(垂直方向)も検証でき、切り口が斜めになる是正ができます。
これは試したことがありませんが、レーザー管を自滅させてしまいそうなので試す勇気はありません。やっぱり無理でしょうか?
その3
発射されたレーザー光は可視光でないので調整が困難と考えます。発想を変え、可視光の赤色レーザーのポインターをレンズ下に垂直に固定して、第三ミラーに下から照射します。第3ミラーから第2ミラーへそして、第1ミラーで反射させ最終レーザー管発射口に赤色レーザーが当たるように調整します。
この場合は、赤色レーザーはつけっぱなしなので、鏡のどこに当たっているか目視で容易に確認できます。危険性も低いと考えます。反対経路で調整していくという方法です。今度一度やってみたいと思います。挑戦された方いませんか?

サポート様が書かれたように、このトピックで書いたことは危険を伴います。フォーラムに残しておくのが不適切とお考えでしたら、サポート様の方でどうぞ削除してやってください。

サポート様スタッフの皆様方には、今後ともより良い製品開発にご期待申し上げます。購買者の立場で勝手なことを申し上げますが今後ともよろしくお願い申し上げます。

#6

光軸調整方法のさらなる提示をありがとうございます。
ご提示いただいた調整方法を開発にフィードバックし、製品開発の参考にさせていただきます。

また、こちらのトピックの光軸調整方法は、安全性という点で弊社としては推奨はできませんが、ユーザー様の一意見としてフォーラムに投稿いただき大変ありがたく思っております。
このまま削除はせず、他のユーザー様にもぜひご覧いただき投稿が活発になればと考えております。