xy軸の直交性の調整

組み立て後、いろいろな素材への試しをしているところです。
そこで、次の2つの試行を行いました。
その1
ステージいっぱいの四隅に十字線のデータを作成し、そのデータで梱包されていた段ボールを利用してcutを行い、その対角の距離を測ると、微妙にずれていました。十字は、長方形の頂点の位置に描かれているのではなく、平行四辺形の頂点になっているようです。
その2
もう1枚の段ボール板に、ステージ長60cmの横長の直線のデータを作り、裏まで貫通するようにカットを行う、このとき、段ボールのきれいに直線で切られている辺を内壁に密着してセットしておきます。
さらに、この段ボールを左右裏返して、同じ辺を内壁に密着して同じデータでカットを行います。
表からと裏からの切断線が一致すれば、内壁と平行にヘッドが動いたことになるのでしょうが、結果は写真のとおりずれが見られました。すなわち、x軸とy軸が直交していないからでしょうね。

このフォーラムで長さの誤差を修正できるように、たくさんの意見を見かけましたが、それにもまして、気になるのは、両軸の直交性ですね。組み物の製作にとっては、直角が出るかどうか重大な問題ですね。
私の組み立てが悪いのでしょうか。何かコツがあるのでしょうか。
y軸レールとx軸レールの直交性は、電源投入時の初期の角度によるのでしょうか?
電源の入っていない状態、ステッピングモーターがフリーの状況では、左右で1mm程度は動きますよね。

こんなことを悩んで次に進めない今日この頃です。
よき解決方法について、アドバイスどうぞよろしくお願いいたします。
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smartDIYsサポートです。

@Ino

①の現象については各軸の微調整にて精度出しをします。②については光軸の微調整を行うことによって改善されると思われます。ポイントとしてはレーザー光がヘッドのレンズを通過する際、中心点を通っているかどうかが重要になります。焦点距離を調整する際、ヘッドの上下を行うかと思いますが、ヘッドが上の方にあっても下の方にあってもレーザー光の位置が同じである必要がありますのでこの点に留意して調整いただけたらと思います。

サポート様
早速のご回答ありがとうございます。
光軸調整は入念に何度かやってみました。
第1ミラーで反射された光軸がy軸レールと平行であることは、第2ミラーの位置が変わっても(距離が長くなっても)同じ場所に照射されることで確認できると思います。そのうえで、さらに光軸が、反射鏡のほぼ中央の一定の位置に来るように調整しました。
さらに、第2ミラーで反射された光軸が、x軸レールと平行であることは、第3ミラーの位置が変わっても同一の場所に照射されることで確認できると思います。マニュアルにお示しいただいている通りだと思います。

ただしこのことは、x軸レールとy軸レールが直交していなくても、光軸が、レールと平行になるようにミラーがセットされていれば同一の場所に照射されるものと考えますがいかがでしょうか。
サポート様ご指摘のように、xy軸の直交性が保たれていても、軸調整の不良により、平行四辺形の症状が出ますが、xy軸が直行していなくても、マニュアルに示された軸調整は完全に行うことができ、平行四辺形の症状が出るように考えます。この後者への対応が必要に思います。

アドバイスいただきました、「①の現象については各軸の微調整にて精度出しをします。」
について、どのようにすれば、直交性を確認できるか、調整できるのか????
プーリーのイモネジの締め直し、直角ものさし、、、、もう少し悩んでみます。お気づきのアイデアご意見アドバイスどうぞよろしくお願いいたします。

今日はいろいろさわってみました。
電源スイッチ投入後、x軸レールを位置確認の操作で手前に移動させ、ノギスで内壁との距離を左右で測定しました。

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60cmの駆動範囲で、「約1.5mm右上がり」になっていました。これが原因だったようですね。

電源を入れていないときは、左右のプーリーは自由に動きますので、x軸レールの左右のブレは最大3~5mm程度のぐらつきはありますが、これは正常でよろしいのですね。
電源を入れると、モーターがベルトを制御してぐらつきはなくなります。

そこで、次の試行を行いました。
その1
電源を切った状態で、レールを内壁と平行にセットした状態で、スイッチを入れる。
ぐらつきはなくなり、ノギスで測ると内壁とx軸レールは平行になっている。
位置確認ボタンでx軸レールを動かしてみて、同様に内壁とx軸レールの間隔を測定すると、平行が保たれている。(いい感じ)
原点復帰を行い、再び、位置確認で動かして測定すると、「1.5mm右上がり」になっている。(あれ??)
その2
電源を入れた状態で、「1.5mm右上がり」になっている状態から手で力を加え右を下げてやると、内壁とx軸レールは平行になった。
この状態から、位置確認ボタンでx軸レールを動かしてみると、平行は保たれている。
さらに原点復帰を行い、位置確認でx軸レールを動かして測定すると、元に戻って「1.5mm右上がり」になっている、、、、。

どうやら、原点復帰のとき、内壁とx軸レールの平行(xy軸の直交)が、ずれるように思われます。
リミットスイッチの位置について調整の記述がマニュアルには見られなかったように思うのですが、この調整は特に必要ないのでしょうか?どこか見落としているのでしょうか?

何度やっても、どのような状況からも、「1.5mm右上がり」になってしまいます。
イモネジをゆるめて、プーリーをずらしてやっても同様な感じです。
y軸レールについているリミットスイッチは右だけしかないのですが、これはいいのですね。

同様の症状の方、克服された方、サポートの皆様方、どうぞよろしくお願いします。

smartDIYsサポートです。

@Ino

基本的に弊社の製品は精度を保証しておりませんのであくまで参考までにということでお伝えします。
ご投稿いただいた内容を見る限りではタイミングベルトとプーリーの山の関係で発生する現象だと思われますが、既にプーリーの調整をされているとのことなのでもう一つ考えられる原因としてリミットスイッチがあげられます。出荷時の仕様ではリミットが右側のみとなっているため原点復帰時にX軸の左側が振れて動いている可能性が考えられます。対策としてはリミットスイッチ対面の位置にX軸上方向に対する突き当てを作って上方向への振れを強制的に押さえる方法が考えられます。しかし現状、弊社でも検証をしておらず公式なパーツも販売しておりませんのでその点をご理解いただき自己責任の範囲でお願いいたします。まずは突き当てを作る前に指やダンボール等で簡易的にお試しいただくのが良いかと思われます。今後弊社でも検証を行ってまいりますので何か報告できるような内容がありましたら正式にご案内させていただきます。

サポート様
ご検討ならびにご指示ありがとうございます。やはりプーリーの調整がポイントだったのですね。モーター軸は一部平らに削られて、イモネジが当たるようになっているので、微妙な調整がむつかしく、思うようにいきませんでした。へこみのないところでもイモネジを締めてみたのですが、微妙な調整とまではいきませんでした。
今度、ベルトをずらして、補正できないかやってみます。ベルトで調整する方が現実的なように思います。原点復帰時の突き当て、私も考えました。後入れナットと5M穴付きボルトをストッパーとして左側y軸レール内側に止めると、ローラーの台の板がうまく当たって止まります。ボルトの頭にエアーホースを切ったものをかぶせればクッションにもなっていい感じです。でも、ねじれているのは、右上がりなので、リミットスイッチを左にもっていかなくてはいけませんのであえなく却下となりました。
2mm程度のずれならば、レールと光軸の平行性を無視して、光軸の直角を優先してやろうと調整を行いました。結果は光軸がレンズの中央をはずれると、やはり出力が落ちてしまいますね。
今日は新たな発見がありました。光軸調整ボタンケーブルをセットした状態でも、ソフトからの軸移動情報は送れるのですね。電源投入後、ソフトで位置確認ボタンを操作するとヘッドが動いていきます。この状態にするとモーターがベルトをとらえて、軸のぐらぐらがなくなります。より正確な、光軸調整ができたように思います。ただし、レンズをつけた状態でレーザーが飛びますので要注意です。ふたも空いたままだし。

原点復帰で、xy二つのリミットスイッチが押されたときの形状で両軸の角度が初期化されるといううことですね。x軸レールを上下ひっくり返して、軸のゆがみの右上がりを左上がりにすれば突き当てストッパーがはたらきそうです。もう少し悩んでみます。

Ino さん
私も平行四辺形の対角が出ないので、苦労しました。
ご参考までに私の対策と結果を記します。
使用機種はSmartLaserCO2です。
私が使っている3Dプリンタは、SLCO2と同様にY軸の移動を左右2本のタイミングベルトで駆動する方法なのですが、1本の長い駆動シャフトを1台のステッピングモータで駆動し、その軸の両端にプーリーが取り付けられている形式で、またプーリーの固定ビス部に座加工がしていないので左右のベルト位置微調整が容易に出来る状態です。
SLCO2は2台の独立したモータ駆動で且つモータ軸が座加工済み、またモータを若干回転させる余裕も無いので同様な調整は出来ず、片方のY軸ベルト位置を調整するしか有りません。そのような調性機構を追加しようとするとY軸の加工範囲が狭くなってしまうので諦めました。
そこで、写真のようにY軸桁の端部に0.1mm厚のシムプレートを入れてY軸桁の角度を調整しました。
CIMG1504

結果は、0.1mmシム1枚を片側だけに入れた状態で、平行四辺形(X=500,Y=350mm)の対角の差が2.5mmから0.5mmとなり、OKとしました。
勿論レンズ面でのレーザースポット位置調整は、写真のように自作レーザー照準装置で予備調性の後、実際にレーザーを照射して最終調整をしております。

CIMG1506

Taro3 さん
アドバイスありがとうございます。平行四辺形問題で悩んでいるのが私だけではないことを知って安心しました。また、改善されたことを伺い励みになります。
自作レーザー照準装置というのは、どのように使うのですか?
レンズの中央に赤い光が当たっていますが、これは、レーザー管から出た光軸ではなく、照準用の別のレーザー光でしょうか?
これは、実用新案の装置でしょうか?公開していただけるのであれば、是非ご紹介ください。

x軸レールのゆがみについて新たな気づきがありました。
直行性のずれは、アルミ部材の切り口の精度にあるとみて、意を決して一部分解を試みようとしました。側板をはずして、ローラをみると、左右8個、4対のローラーの締め付け具合にバラツキがあることに気づきました。「ローラーのきついゆるいが、左右で対角になっているとき、x軸レールはねじれて直交性を失う」ように思います。**私の場合は、正面から見て左奥と右手前がきつく、その反対がゆるくなっていたため、x軸レールの移動に伴い、右側が奥になるようにねじれていたようです。調整を行い、原点復帰後、位置確認ボタンでx軸レールを手前側に移動し、手前内壁との間隔をノギスで測定すると、左右ぴったり同じ長さになりました。分解せずに助かりました。大きな一歩です。誰かの書き込みで、ローラを手で回すと少しの抵抗を受けながら回るぐらいをめどにセッティングしました。潤滑スプレーもしっかりとつけました。
そこで、さらに一歩進めて、左側が少し奥になるようにねじれるようにセッティングしてみました。左側を突き当てに先に当たるようにするためです。
後入れナットと5M穴付きボルトで、写真のようにストッパーを付けました。水冷ホースを切ってナットにかぶせ、クッションにしています。
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このとき、右側のy軸リミットスイッチを一番端にセットすると、写真にも写っている、下の直角ブラケットにローラーが当たってしまい、スイッチを押せない状態になるので、リミットスイッチはいっぱいまで奥に固定してはいけないようですね。
このようにして、右側のリミットスイッチの位置と、左側の突き当てストッパーの位置で、x軸レールの直角を調整することができるようになりました。
そのうえで、光軸の微調整を重ねました。
最終調整は、電源を入れ、モータがベルトをつかんでいる状態で行う必要があります。
10mmの直線を50mm程度の間隔で配置した破線のデータで出力7%で駆動させます。
縦に引いた破線で駆動させ、第2反射鏡への照射位置を確認しました。
さらに、第3反射鏡への照射位置を下の写真のようにして白い紙で一点になるように確認しました。白い紙は、ケーブル類が梱包されている厚紙の箱の紙がたいへんよろしいと思います。紙が燃えださないように、出力を下げ、ケースのふたを開けて安全装置をはたらかせレーザの照射を止めながら行います。ふたを開けても、駆動は止まりません。
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いよいよ試し切りを行いました。
梱包の段ボールを使って、220mmの正方形を横に二つ並べたデータで、切ってみました。
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結果は、test1 問題なくぴったし。
test2 縦横比問題なくぴったし。
test3 直角の検査もほぼぴったし。
完ぺきとはいきませんが、十分満足する精度が得られるようになり、大きなヤマを乗り越えた感じです。アドバイスやをご意見いただきましたユーザーの皆様、サポートの方々ありがとうございました。

Ino さん
Inoさんが指摘されたようににアルミ部材の切断面は直角ではないのですよね。
赤色レーザースポットの機構は、アーカイブされたFacebookの「技術Tips:smartDIYs」に2017年9月18日投稿させていただいておりますが、改めて写真をここに貼り付けます。
ご参考になれば幸いです。

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ただし、その機構はアルミアングルのベースが強度不足で赤色レーザー発光部をCO2レーザー管前に倒して赤色レーザーでの光軸調整、反対側に倒してCO2レーザーの運用と、切り替え操作時にアングルに力が掛かると微妙にゆがんで赤色レーザーの光軸がずれてしまうことが分かり、対策を検討中です。
また赤色レーザーは直径5mmの円筒胴に入ったものを使っているのですが、その胴の軸とレーザー軸がずれているのでこれを事前調整するのが面倒なので、これも簡単に調整できるようにならないか検討中です。

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なお、赤色レーザーの黒い保持部は3Dプリンタで作っています。

赤色半導体レーザーで光軸調整できれば、レーザー発振しながらねじを巻いて調整もできますね。これは便利なグッズですね。Taro3さんがなやまれているように、レーザー管レーザーの光軸にどうやって割り込むかしかも正確に光軸が重なるように、、、。
私が思いついたことは(思いつきで現実性がないかも)
レーザー管レーザー光にフィルターのようなものをかけ、可視光化する。
位置決め用の赤色半導体レーザーを、小さな鏡で反射させ、逆経路を照らして光軸調整する。この場合は、レンズをはずす必要があります。
レンズの手前の台に小さな鏡を置き、光軸を反射させ、逆経路を通るようにする。この時、薄い紙で、往路と復路の通過点が重なれば、ヘッド移動に伴う光路のずれはないといううことが言えそう。
いかがでしょうか?
レーザー管レーザーの光軸が直径5mm程度と広がりを持っていることが逆に光軸調整のむつかしさになっているように思います。私も赤色レーザーの有効活用を考えてみます。