連続加工時間30分を超える場合

MDF5.5mmの用に厚めの材料を切断しようとすると、
「回数 times」が増えてくると思います。

今取り組んでるもので、600×440mmの板から切り出そうとしたら予測時間が80分となってしまいました。
仕様では連続加工時間30分とありますが、これは出力100%のときの話で、ひょっとして出力を抑えたらもっと長い時間加工しても大丈夫でしょうか?

連続加工時間30分で休息した際、次に加工を再開して良いと判断できる事はなんでしょう?

YoshiYoshiさま

はじめまして。
Facebookの「技術Tips」で話題になった際に調べましたが、レーザー管のサプライヤーの製品データなどを見ると、連続加工時間は本来はあまり関係ないようです。

むしろ冷却水の温度管理の方が重要で、気温や加工内容によっては30分に満たなくてもレーザー管の損傷につながるようです。(私も短時間で1本ダメにしました…(>_<))

逆に温度が低い場合はレーザー出力が不安定になるようですし、冷えた状態からの急激な温度変化も、ガラスとの膨張率の違いから全反射ミラーや金属パーツの剥離といったダメージにつながるようで、あらかじめ15℃程度までウォーミングアップしてからの使用する必要があるようです。(^^;

特に温度の上限は30℃程度で、40℃を越えるとかなりダメージになるようですので、結構シビアな条件ですね…。

個人的には冷却水の温度を「20~25℃の間でなるべく変動のないように保ち続ける」ことができれば、加工時間は特に関係ないという結論です。

とはいえ冷却水量の少ないこの機種では温度を管理するのも大変で、私の場合は一台で「冷却⇔加温」のできる熱帯魚水槽用の冷温機を使っています。(^_^)

ゼンスイ製「TEGARU」
https://a.r10.to/hrnHac

付属のチューブも循環口の口径もレーザー管の冷却用と同じで、1℃単位なのがアバウトですが現在温度も表示されるので安心です。
現在は20℃に設定していますが、寒冷時にはスイッチを入れると設定温度まで加温してくれて、加工を始めて+2℃以上になると自動で冷却モードに切り替わってくれます。

夏場の使用はまだですが、CO2の空冷ラジエーターでは室温までしか下げられないのに対して、これはペルチェ素子を使っているため室温よりも下げることができるので期待しています。(^_^)

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※画像の本体前面のLED(加温時:赤⇔冷却時:青)と側面のスイッチは後加工したもので、もともとの機種にはありません。

YoshiYoshiさん

ご参考までに、私はSmartLaseCO2で、冷却装置はSmartDIYs社純正オプション品に30%程度純水で薄めた市販の不凍液(濃度30%?)を入れて、連続加工時間の制限を気にせずに加工しております。
長時間加工としては今までに、レーザー出力40%にて、シナベニア610×455 t 5.5mm を連続90分以上を4回、t 3mm を連続50分程度を5回、MDF600×200 t 6mm を 連続50分程度を2回、等々を実施しておりますが、特に異変は感じておりません。

Tora3さま

はじめまして。
コメントを拝見しましたが、これまでの「技術Tips」での投稿や私自身の経験からして、この使い方では間違いなくレーザー管が破損します。
起こる現象は高温によるレーザー管内部の「全反射ミラー」の焼損ですので、今の段階で問題はなくても突然レーザーの出力が落ちてしまいます。

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※画像は「技術Tips」の投稿からお借りしました。

もうひとつは、実は自動車用のクーラントを使用すると凍結防止や防錆効果はありますが、冷却能力は純水よりも悪くなります。(^^;

まずはクーラントの主成分のエチレングリコールの比熱は20℃で2,382J/kg℃と、同じ温度での水の比熱の4,182J/kg℃の半分程度しかありません。
http://www.hakko.co.jp/qa/qakit/html/h01030.htm

またエチレングリコールは粘性の高い物質ですが、低温ではさらに粘度が高くなります。
自動車エンジンを冷却するような高温域ならまだ良いのですが(80℃で水:0.00035Pa・sに対し、40%クーラント:0.00080Pa・s)、レーザー管の冷却管の冷却温度帯では極端に(20℃で水:0.00100Pa・sに対し、40%クーラント:0.00282Pa・s)流れが悪くなりますので、ラジエーターの細管部分などの影響を受けて流量も減少してしまいます。
http://www.yamato-net.co.jp/product/science/circulation/selection_water.pdf

ですので、水ではなくクーラントを使用する場合は、さらに冷却能力に気を遣う必要があります。

もう一点確認されている事象は照射側の真鍮製のリング状のパーツの剥離です。
金属で熱伝導率の良い真鍮に対してガラスは熱伝導が悪いことと、真鍮とガラスでは熱膨張率も異なりますので、急激な温度変化があるとこの接着部分に歪みが生じて剥離して脱落するようです。

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※こちらも「技術Tips」より

レーザー管の交換となると3万円強の費用と交換作業に光軸の再調整などが必要になりますので、水温計を設置するなど過信することなくお使いになることをおすすめします。(^_^)

kuroさん

コメント有り難うございます。

作業性を考えると、長時間稼働は今後とも人柱となって続けて行くことになると思います。:slight_smile:
破損した折には、是非ここで報告させて頂きます。

ところで、長時間加工実績は先にリストアップしたものの他に、出力35~40%にて98分、62分、58分等が有りました。すべての加工時間を記録していませんでしたので、今までどの程度レーザー管に負担が掛かっていたのかは残念ながら不明です。

Tora3さま

早速のコメントありがとうございます。
レーザー管への影響はどれだけ的確に冷却できたかが一番のようですし、冷却能力は室温に最も左右されるので加工時間だけで影響を判断するのは難しいでしょうね。(^^;

ただ他社の機種では冷却水が40℃で安全装置が働いて停止するものもあるようですし、レーザー管メーカーの仕様でも25℃以下となっています。
海外フォーラムの情報では30℃を越えると影響があるとの報告もあるようですので、温度上昇についてはかなりシビアになった方が良さそうです。

なんか熱帯魚を飼っているような感じですが…。(^^;

もう一点、レーザー管メーカーにあった注意事項からですが、レーザー管で一番しっかりと冷却しなくてはいけない部分が、やはり照射口と反対側の全反射ミラーのようです。

説明通りに組み立てるとこの部分の冷却水の出入りはどちらも下側になるのですが、この画像のように気泡がたまっていないでしょうか?

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このような状態だと全反射ミラーを十分に冷却できず、劣化につながるとの事です。

この部分に空気がたまっている場合は、しっかりと冷却水で満たされるようにエア抜きが必要だそうです。(^_^)

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kuroさん
情報ありがとうございます。この方法で時間を気にせずに使えるのはいいですね。
みなさん工夫されてる方達は私に比べてレベルが高くて勉強になります。
とりあえず今現在はKuroさんのような工夫をしておりませんので、なんとなく暖房をOFFで加工しております。

ちなみに、このTEGARUはどことどこの間に接続しましたか?最適な取り付ける位置はここだ!っていう認識はありますか?

ノーマルのCO2は水温で停止するような安全機能はないのですね。せめて水温だけでもわかるといいのですが。

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最初は照射口側のラジエーターの出口につないでいました。(背面パネルのアクリル板で塞がれた開口部からチューブを出せたため)

今は背面パネルを裏返して開口部を逆にし、冷却水ポンプの出口につないで、温度調整された冷却水がそのままレーザー管に流れる位置に変更しました。

これだとTEGARUのパネルに表示される温度=レーザー管に流れ込む冷却水の温度なので、水温計がなくても温度が把握できます。(^_^)

できたら安全装置のオンオフのように、パソコンの画面で確認や警告が出ると使いやすいでしょうね。

Tora3さん

ありがとうございます。
毎晩のように加工するDIYメーカーか週末だけのメーカーかによっても違うかもしれませんね。Kuroさんの経験した破損は私も恐ろしいので、ちょっとkuroさんの「熱帯魚作戦」をやってみようかと思いつつあります。

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kuroさん

気泡の写真、とても分かりやすいです!確認完了!そこはOKでした。

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はじめまして
最近、CO2を購入し色々テスト加工をしている段階です。

連続30分の問題ですが、大きな文字をたくさん刻印する場合など、
結構超えることが多いので、時間が30分を超えないように、文字の
色を変えて連続で加工しないようにし、手動でインターバル時間を
測って加工しています。
たとえば1回目の文字列に15分かかるとして、2回目の文字列加工を開始するまでの時間です。
とりあえず、今は余裕を見て3分ほど待っているのですが、短いでしょうか? 長いでしょうか?

レーザーチューブが破損しないか心配しています。

smartDIYsサポートです。

@11141

フォーラムへのご投稿ありがとうございます。
FABOOL Laser CO2の稼働においては30分ごとに3~5分のインターバルを取っていただければ特に問題はございません。これは装置内部の温度上昇を抑えるための対策となっており、加工を行う際のレーザー効率維持やレーザー管の消耗を抑えることを目的としています。